4月17日~18日にかけて、焼津松風閣にて、「新入生ゼミ」を行いました。常葉生としての一歩を踏み出すために、常葉の由来や創立者が目指した「建学の精神」などを話しました。さらに1時間あまり「座禅」を行い、身も心も整える経験もしました。まだ入学して1週間くらいしかたっていませんが、この新入生ゼミを通して、新しい仲間づくりのきっかけになりました。中学生も高校生もお休みもなく、全員が立派に参加ができ、よいスタートを切ることができました。
「新入生ゼミのしおり」より
新入生の皆さん、御入学おめでとうございます。入学して1週間しか経っていないのに、「宿泊だあ!」と、うきうきワクワクする人と「宿泊かあ↓」と、はらはらドキドキする人がいるでしょう。はっきり言います。何もわからない時だからこそ、この新入生ゼミはやる価値があります。いくつか目的がありますが、一番の目的は、「友達をつくること」です。正確に言えば、「友達とは、お互いを認め合える関係であるということを理解すること」です。
中学生は小学校時代、高校生は中学校時代に、友達との関係でモヤモヤしたり悩んだりしたことはありませんでしたか。オーストリア出身の心理学者、アルフレッド・アドラーは、「人間の悩みは、すべて対人関係の悩みである」と言っています。「友達はいらない。一人でいる方が楽しい」という人もいるかもしれません。共通の推し仲間とネットでつながれば寂しくはないという人もいるかもしれません。しかし、縁あって、この常葉中学校、高等学校で、新しい仲間に出会いました。友達がいると、自分と違ったものの見方や考え方を知ることができ、自分の世界が広がることは確かです。
学校は、何のためにあるのでしょうか。みなさんは、何を求めて中学校や高等学校に通いますか。人はさまざまな人と関わり合いながら生きていきます。 常葉の3年間、または6年間で、仲間と協働する喜びや自分の考えを持ちつつ、仲間の考えも尊重できる心の豊かさを身につけて欲しいと思います。そして、この新入生ゼミが、そのきっかけ作りになるといいなと思います。
友達関係で大事なことは、自分の気持ちをきちんと伝えて理解してもらえること。一緒にいて楽しくて、元気になれることです。「嫌われたくないから」と相手に合わせたり、本当は嫌なのに「嫌だ」と言えなくなったり、相手に気をつかって疲れたり・・・これでは楽しくないですね。もし気持ちのいい関係でなくなったのなら、無理に友達関係を続ける必要はありません。あなたも友達も成長しながら友達関係も変わっていきます。大人になるとわかるのですが、学生時代の仲間は、一生の宝物です。何の利害関係もないのですから、何年たってもその時代に戻ることができるのです。
中学1年生27名、高校1年生86名、みんなでいい学年団を作っていきましょう。先生たちも全力でみなさんと関わり合います。この新入生ゼミから、いいスタートを切ることができるように、ルールを守りながら、みんなで全力で取り組んでいきましょう